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ダルタニャン物語
第3部 ブラジェロンヌ子爵 (6-11巻)

書誌

authorA・デュマ
editor鈴木力衛(訳)
publisherA・デュマ
year鈴木力衛(訳)
price講談社
isbn?

目次

1感想
2抄録
3メモ

履歴

editor唯野
1997.11読了
1997-1998公開
2001.4.16修正

あらすじ

第2部よりさらに10年後の物語

ダルタニャンはルイ14世のもとで銃士隊長に任ぜられ、アラミスはフーケの策士に、ポルトスはフーケの食客となる。ラ・ヴァリエールは王弟妃の侍女として宮廷に入り、マリコルヌは王弟のもとで職を得て立身出世を狙う。ギーシュとバッキンガム公は王弟妃に恋をするも王弟妃はルイ14世に心を寄せる。しかし、王は次第にラ・ヴァリエール嬢に恋心を抱いていくのだった。

一方、ルイ14世(マザラン)に援助を断られたチャールズ2世は脾肉の嘆をかこつが、ダルタニャンがモンクを捕らえ、アトスがチャールズ1世の遺産を手に入れると、その謁見の場における寛大さに服したモンクは王政復古を実現する。同じ頃、フランスではマザランが後事をコルベールに託して遂に死し、コルベールはフーケと対立。しかし、この宰相に権力が集中しないことによってルイ14世は絶対王政への第一歩をしるし、着実に王権の基盤を固めていく。

そして、宮廷入りを果たしたルイズは国王の寵愛を得るものの、これをめぐって宮廷では王弟妃らを巻き込んだ争いが起こり、豪華絢爛たる宮廷での恋をめぐる物語はクライマックスを迎える。

ところが、このときフーケの策士としてイエズス会管区長として絶大な権力を手にしたアラミスは、密かにフーケの危機を救うべく、幽閉されていたルイ14世の双子の弟とのすりかえというクーデターを画策。しかし、これは土壇場で失敗し、彼は何も知らずに荷担していたポルトスとともにベル・イールの要塞へ脱出するが、ポルトスはここで壮絶な最期を遂げ、アラミスもスペインへ亡命する。そして、捕らわれた双子の弟に仮面をかぶせて(=鉄仮面)護送したのは、他ならぬダルタニャンであった。

同じ頃、ルイズの変心を知って傷心したライルはアフリカへの帰ることのない戦いの途につくと、田舎に引きこもったアトスもまた、その戦死を夢に見ながら時を同じくして息を引き取っていく。最終章では、オランダ戦で赫赫たる戦果を挙げたダルタニャンに国王より元帥杖が送られ、ここに至り彼は位人臣を極めるものの、その知らせを受けると同時に彼もまた敵弾に倒れ、長かった一大物語もここに幕を下ろす。

抄録

[第6巻 将軍と二つの影] 262 勲章のお話

戦国時代の茶器のような扱いか ? (唯野注)

[第6巻 将軍と二つの影] 358 マザランの臨終の言

「陛下」マザランのささやくような声は、まるで墓の下から発せられたように低く、ルイ14世が注意ぶかく傾ける耳に、かろうじて届いた。「陛下、今後は決して宰相をお用いになりませぬよう」

国王ははっとして身を起こした。それは忠告というよりも、懺悔だった。マザランの真心からほとばしり出たこの懺悔こそ、まさになにものにも代えがたい宝であった。枢機官が若い国王に与えた遺産は、ほんの数語にすぎなかったが、その数語こそは、マザランの言ったとおり、四千万の金に匹敵する価値があったのである。-/-

[第7巻 ノートル・ダムの居酒屋] 137 ダルタニャンの信条

ひとは無一物なるがゆえに勇敢なり
富を軽蔑するがゆえに無一物なり

[10巻] 330(331) 国王が虜囚に

「陛下と同じような服を着て、われこそは国王なりと僭称したのだ」

メモ

いわゆる鉄仮面が国王の実弟であったとする有名な説話はまさしく、このダルタニャン物語に端を発している。第3部における最大の見せ場がここにあることは疑いようのないところで、宮廷での物語との対比から見ても、その完成度は極めて高いというべきだろう。

ちなみに、ルーヴル宮は13C初のフィリップ・オーギュスト時代に着工され、歴代の国王によって増改築されてきた。ルイ14世はあまりここを使うことはなく、主に他の離宮を用いた。いうまでもなく、今日のルーヴル美術館。

また、ルイ14世が生涯をかけて造成したのがヴェルサイユ宮殿で、もとはルイ13世が1626にルメルシエに命じて作らせた狩猟のための小屋を改築したものである。

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