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エンデ全集1
ジム・ボタンの機関車大旅行

書誌

authorミヒャエル・エンデ
editor上田真而子(訳)
publisher岩波書店
year1997
price2,678
isbn0-092041-3

履歴

editor唯野
2000.10.9読了
2000.10.9公開
2002.1.21修正

いやはや懐かしい。初めて読んだのが中学のときで、それ以来の再読だから内容よりも懐かしさの方が優先してしまう。当然というか、あらすじもほとんど忘れてしまっているから、(おかげで ?)十分に楽しめたのはありがたいことだが、そのせいか新鮮な体験をしたという感じが強かった。

少し昔の話をすると、私が中学時代に非常に大きな影響を受けた本を挙げてみると、『三国志』、『論語』そしてエンデの『はてしない物語』となる。今思えば『三国志』からは物語の圧倒的なおもしろさを、『論語』から自我と自省ということをそれぞれ教わったように思う。そして『はてしない物語』からは書物が持つ奥深さというものを学んだといってよい。それくらいに好きな作品でもあるが、『はてしない物語』と『モモ』を読み終えて、エンデの他の本を探しに図書館で見つけたのがジム・ボタンシリーズの 2 冊だった。もちろん、一気に通読してしまったのはいうまでもないが、その後は遠ざかっていた作品ということになる。本作はエンデの処女作でもあり、解説を読むと後の作品との相違などについても触れられているが、大人になって再読してみると、そんな辺りが物語の再発見としてつながるように思えてよかった。

主要登場人物

ジム・ボタン 主人公 フクラム国に郵便で誤って届けられる
ルーカス フクラム国の機関士
エマ 機関車
アルフォンス十二時十五分前王 フクラム国王
ソデワキ フクラム国の家来
ナーニおばさん フクラム国の家来
ピン・ポン マンダラ国のコック長の子どもの子ども 後に大ボンズ
プン・ギン マンダラ国王
リーシー姫 マンダラ国王の娘 竜の国へ連れ去られる
ピ・パ・ポ 性格の悪い大ボンズ
シュ・フ・ル・ピ・プル マンダラ国のコック長
ミセス・イッポンバ クルシム国に住む竜
トゥー・トゥー 砂漠のオアシスに住む見かけ巨人
ネーポムク 半竜
荒くれ13 子どもたちを連れ去ってはラム酒と交換する海賊
モーリ 機関車の子ども

抄録

139

雨が降ってこだまが消える箇所。確かにいわれてみればその通りだ。

306

竜を殺さずに制したものは竜の持つ知恵を授かることができる。

352/354-355 解説より

エンデの作品における経験が物語の展開を変えても主人公は変えないという特徴。そして、技術的な解明による謎あかし(ジム・ボタン)からふしぎなものへという謎の原因の変化。また、エンデ作品における「あるがままに任せる」という性質について。

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