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ナイトヴィジョン 4
ハードシェル

書誌

authorディーン・R・クーンツ, エドワード・ブライアント,ロバート・R・マキャモン
editor大久保寛ほか(訳)
publisherハヤカワ文庫
year1990
price700
isbn15-040573-5

目次

1感想

履歴

editor唯野
1999.9.10読了
1999.9.12公開
2002.11.28修正

モダンホラーの有名なアンソロジー。ナイトヴィジョン・シリーズはその中でも登場する作家に 3 万語というだけの制限で、後は好きな作品を好きな分量でいくつでも書くことのできるという意味で異色のシリーズとなっている。そして、この自由度の高さにより、各作家は自分のスタイルから離れない作品作りに専念できるという次第である。本書に収められているのは、その中でも私でさえ名前くらいは知っている、クーンツであり、マキャモンである。

さっそく、一読しての感想であるが、個人的に最もおもしろかったのは、トリを飾るマキャモンの「ベスト・フレンズ」であった。クーンツの作品としては有名らしい「黎明」は期待して読んだのであるが、結末が読めてしまい、いまいちという感じ。ブライアントは核問題を扱った「バク」がおもしろく、また物語の終わり方が印象的で、その点では「うまい」のだが、それ以外では作品そのものが強く印象に残ったのかというと、そうでもない...という感じであった。

もっというと、実は本書では作品以外の...つまりはクライヴ・パーカーによる序文が非常によかった。「恐怖」と「その語り部」こそは人間の歴史の中でも最も古い、即ち人間の最も深いところに存在するものなのだということ。人によって「恐怖」の持つ意味は異なるのだということ。そして、恐怖を売る商売の因果と、その物語が持つ「強烈さ」。更にはタブーがタブーというだけでは駄目なのだということ...等々。

これらは全くの同感であり、「ホラー」の側面を実にうまく表現していると思った。

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