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物を作って生きるには
23人のMaker Proが語る仕事と生活

書誌

authorJohn Baichtal(編)
editor野中モモ(訳)
publisherオライリー・ジャパン
year2015
price2200+tax
isbn978-4-87311-747-8

目次

1感想
2抄録

履歴

editor唯野
2019.11.3読了
2019.12.4公開

近年のメイカームーブメントの担い手となっている人たちへのインタビューやエッセイを集めた本で、日本語版には日本を拠点にして活動するメイカーも追加されている。ここでいうメイカー(Maker)とはオライリーの雑誌『Make』の刊行などに連動したもので、ものづくり(クラフト)の中でもArduinoやRaspberry Piといった電子工作を中心としたものである。恐らく(正しい意味での)ハッカーの系譜も含むもので、当然ながら遊び心にあふれたものが生業になってしまう人、Maker Placeでの物より社会的な人のつながりに価値を見出す人など、幅広い範囲の話が収められている。

日本版の『Make』は12冊で刊行が止まってしまったが、個人レベルでもインターネットを介した世界的なつながり(もちろんそれは購入する消費者だけでなく、作り手から見たサプライヤーなども含む)はメイカームーブメントをさらに一般化させていくのではないかと思う。つまり「Maker」は既に黎明期を過ぎている。製造業者としての悩みなどはメイカーに限った話ではないが、それでも本書に一貫しているのは「作る楽しみ」「やりたいことをやる」という一点にある。というより、それを現代において実現する手段・実現した結果としてのMakerというのが正しい感じがする。

オライリーといえばIT関連の書籍が有名であるが、訳書に限らずMakerに関する本もたくさん出ているので、今日的なMakerを目指す人にとっては有益なものも多い。例えばCNCについても国内では入門書など見当たらないが、洋書だと『Make: Getting Started with CNC』があり、はっきりいってこれが最も簡便な入門書となっている。私も次は『メイカーとスタートアップのための量産入門』辺りを読んでみようと思う。

抄録

9

そしてきみは仕事を辞め、メイカープロ(Maker Pro)になるのだ。

これは「ホビー」を超越して、それによって生きることにした人々を祝福する本である。-/-

16

-/-私たちは消費者的ライフスタイルのコストにうんざりしていて、そこから脱出する方法は、生活をまるっきり変える以外に思いつきませんでした。-/-

18

-/-しかしながら、私たちが最も楽しんでいるのは、自分たちのクリエイティヴなプロジェクトを発見し、取り組む時間です。8年にわたる冒険の過程で、私たちは都会を離れようと決心した時に思い描いていた通り、実際に工業製品よりも質が良く信頼できるものを自分たちの手で作っているということを、私は熱心に彼女に語りました。

マリサの自由は、私の自由と同様、家庭に必要とされるわずかな収入を得るための戦略と結びついています。その戦略は常に変化し続けるものです。必要な生活費を抑えることが自由への第一歩だということで私たちは意見が一致しました。-/-

19

私はかつて職を離れて立ち上げてうまくいった最初のプロジェクト(https://www.obesitydiscussion.com/)を、誰もが利用することができるように、クリエイティブ・コモンズ化しました。私は彼女に、不用品セールで見つけてきた宝物を販売するのにeBayを使っていること、チワワン砂漠で見つけてきた植物から作った薬を販売する小さな家内工業を営んでいること、マイキーが作る自家製の電子機器のことを話しました。「自分たちに必要なものを余分に作って、オンラインで売ってるの」。-/-

21

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