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センチメンタル・ジャーニー

書誌

authorスターン
editor松村達雄(訳)
publisher岩波文庫
year1952
price400
isbnI-32-212-4

目次

1感想
2抄録

履歴

editor唯野
2000.7.0x読了
2000.7.10公開
2000.7.30修正

イギリス人によるフランス・イタリア旅行記。とはいえ、本書では実質的にフランスの話しか出てこない。今日でいうところのエッセイ的な雰囲気の強い近代小説のはしりのひとつといえるような作品である。書名にもなっている「センチメンタル」は旅先で出合った女性たちに対する「センチメンタル」であり、それが旅先での人情の機敏との絡みで登場するといった具合になっている。全体的にはカレーでの旅の準備(ラ・フルーフという従者を雇う下り)とパリでの旅行免状を得る下り(英仏が戦争中だったため必要だった)で大半が占められている。

解説によると、本書にたびたび登場して著者が語りかけているユジーニアスとはジョン・ホール=スチーヴンソンという友人のことだそうである。また、作中のエライザは著者と恋仲にあったドレイパー夫人を指しているらしい。私は本書を書名でしか知らなかったのだが、著者は作家としては遅咲きの 47 歳のときに書いた『トリストラム・シャンディ』で一世を風靡した人とのこと。それまでは一介の牧師に過ぎなかったようである。個人的には古典色が強くていまいちだったが、こういう旧かな遣いの本もたまに読むと新鮮なもので、そういう意味では落ち着いたペースで接することのできた本だったように思う。

# 台風のおかげで本を一部、濡らしてしまったのが悔やまれます
# 意外と貴重な本だっただけになおさらでした (;_;)

抄録

19-20

-/-しかし旅に出て何かを修得するとか、またその修得したものを応用するとかいうことは、なかなか具合よくゆかない場合もとても多いのだから、そこでわたしとしてはつぎのように考える。-/-すべてそうした名所とか珍奇なものなどは、あのサンチョ・パンサがドン・キホーテに言ったように、別に足を濡らさずともみな自分の国で見られたようなものばかりなのだから。-/-

こういうのをイギリス人気質というのでしょうか ?

90

-/-悪い人間ならますます悪くなる軍人という職業のせいで、-/-

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