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熊とワルツを
リスクを愉しむプロジェクト管理

書誌

authorトム・デマルコ, ティモシー・リスター
editor伊豆原弓(訳)
publisher日経BP社
year2003
price2200+tax
isbn4-8222-8186-8

目次

1感想
2抄録

履歴

editor唯野
2004.2.9読了
2009.4.23公開
2009.7.24修正

リスク管理に焦点を絞ったデマルコの本であるが、私の考えるリスクの中での最大のリスクとは「疑わないこと」だと思う。えてして問題ないなどと確認せずに除外してしまっているような部分こそが盲点となり問題解決の時間を引き延ばすことが(特にプログラミングでは)往々にしてある。そうでなくても「疑う」ことができないと既成事実の積み重ねである一定のレベルに達したと感じてしまった時点で成長自体が止まってしまう。

プロジェクトはもちろんであるが自分自身に対するリスク管理として置き換えて読んでみても本書は得るところのある本だと思う。

抄録

vii cf.15

日本では、単にリスク管理はリスクを避ける手法として理解されている。本書では、リスク管理は「おとなのプロジェクト管理」と規定し、「リスクを管理していない業界は子供のようなもの」とさえ言う。-/-

-/-リスクの程度を予測し、許容範囲を見極めてあえて挑戦することで、組織は新たなコンピテンシーを獲得する。昨今は能力主義が流行りだが、これには挑戦を避けるメカニズムが内包されていることを知るべきだ。

8

-/-まったくリスクのないプロジェクトに手を出すのは負け組だ。かならずといっていいほど、何も得るものはない。そうでなければ、とっくの昔に誰かが片づけているはずだ。時間と労力を節約して、もっと価値のあることに使った方がいい。

11

このような混乱期には、リスクに立ち向かう意思がぜひとも必要である。これは効率などよりよっぽど重要なことだ。効率を高めても、せいぜい魅力的な買収対象になるだけだ。それも、より大きなリスクを冒してしのび寄ってきた効率の悪い競争相手に買収されるだろう。

12 cf.5/44/202/208

リスクをとることの必要性を理解しているように思える企業が、次のような奇妙な行動をとることがある。前向き思考を強調しようとして、リスクが不運な結果に終わる可能性を無視するのである。これは「やればできる」という意欲的な態度の極端な形である。リスクを認識するということは、多少は「できない」可能性を考えることになるので、よくないというわけだ。前向きでいるために、悪いことを考えるのは断固として拒絶する。-/-

15

起こりうる悪い事態(リスク)をはっきりと認識し、それらに備えておくことが、成熟のしるしである。-/-

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