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死刑執行中脱獄進行中

書誌

author荒木飛呂彦
publisher集英社
year1999
price1,143+tax
isbn8-782537-X

目次

1感想

履歴

editor唯野
2000.5.14読了
2000.5.16公開
2002.11.28修正

著者にとっては久々の短編集。『ゴージャス☆アイリン』以来の 12 年ぶりだというから、そういわれてみれば...というのが本書を初めて手にしたときの感想だった。ずっと長編(『ジョジョの奇妙な冒険』)が続いていたせいか、それほどのブランクを感じることがなかったからである。個人的にいうと、この人はミステリーでいえば、トリックだけでなく、人間の心理的なものもネタに使っている辺りで割と好きな人といえる。つまりは、次に何が出てくるのか期待したくなるような...ということであり、読み手の期待の裏切り方がうまいのだ。もちろん、その才能はこの短編集でも遺憾なく発揮されている。何より長編の脇役を主人公にした本編のサイドストーリー的な物語を含めるなど、ファンを飽きさせない作りになっている点で隙がない。

そういう本書の中で個人的には「岸辺露伴は動かない」がおもしろかった。正直にいって再読に耐えるネタだとは思わないが、逆にいえば初めて読む分には十分に楽しめる作品だと思う。また、そういう意味で表題作も(ホラーチックなところも含めて)似たような作品だが、こちらは既に同類のネタを知っていたため、その分、印象は薄かった。

まあ、結局のところ、ファンならば買いなのだろうが、この人の本は初期の作品でも十分におもしろいので、むしろこちらの方がおすすめといえる。(『魔少年ビーティー』や『バオー来訪者』など。というよりも、以上で著者の単行本はみんな揃ってしまったりする ^^;;)

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