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家族場面

書誌

author筒井康隆
publisher新潮文庫
year1997
price362+tax
isbn10-117137-8

目次

1感想
2抄録

履歴

editor唯野
2003.5.12読了
2003.10.28公開
2003.11.6修正

まあ、筒井康隆にも外れはある、要はそういうこと。そういえば七瀬シリーズが山崎さやかによって『NANASE』として漫画化されていたが、こちらもいまいちだった。

抄録

154

パーティなるもの、おれ自身は余り好きではない。会いたい人物と会ってしたい話をするために、その十倍に及ぶ別段会いたくもないものと会ってしたくもない話をしなければならないというのはどう考えても時間の無駄である。で、妻はといえば、通常の女性ならば大好きである筈が、実はおれに輪をかけたパーティ嫌いなのだ。だいたいが無口であり、話下手でもあるからだろうが、よく知らぬ相手、時にはまったく見知らぬ相手と会話するのがつらいようで、気づかいしたために翌日肩を凝らせたり胃を悪くしたりする。-/-

188 解説より

-/-筒井氏は話の展開を縦横無尽に広げ、最後のページに至るまでまったく先読みなどさせない。底が浅くて透けてしまうような小説と違って、終わりが目の前にあるのに、一体これから自分がどこに連れて行かれるのか分からないようなスリリングな展開というのは掛け値なしに楽しい。どうやって収拾をつけるのだろうと余計な心配をしながら読み進めていくと、どの短編にも、ちゃんと納得できるエンディングが用意されていて、なるほどと唸らされる。氏の世界とは、その独特なユーモア感覚も含めて、(単にジャンルを超越しているというだけではなく)非常に多様なのである。-/-

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