ホーム > 読んだ >

ハーモニカとカヌー

書誌

author野田知佑
publisher新潮文庫
year2003
price552+tax
isbn4-10-141012-7

目次

1感想
2抄録

履歴

editor唯野
?.10.30読了
2010.4.23公開
2010.4.23修正

野田知佑の本を最初の文庫から読んでみる身としては、氏の昨今の本を読むと、エッセイというよりも日本の川への警鐘というか、そういう感じの文章の増えていっているのがよく分かる。それだけ日本の河川行政はおかしな部分が多い??ということなのだろうが、それは本文に譲るとして何とももったいないというか嘆かわしいことだと思う。

抄録

15

それは、そこに自分以外のものが何もなく、完全に「自分が主人公」になり得るからだ。これからは、オレの判断ですべてを決め、オレの美意識に引っかかったものだけを心ゆくまで見つめ、好きなことだけを好きなだけする。「アウトドア」の目的はこれに尽きるのではないか。

52/53 cf.133

外国の川を下るのはいいが、その後で見る日本の自然は惨憺たるもので、どんなに好意的な目で見ても救いがない。つい二、三〇年前までは日本にもいい自然が残っていたのを知っているから辛いのだ。-/-

それを建設省(現・国土交通省)は後々まで長く悪名を残すような形で日本中の川をコンクリートで固めてしまった。その反省さえなく、さらに大規模にそのやり方を押し進めようとしている建設省の野蛮さ、悪逆非道ぶりはどうだ。それを許してしまったのはわれわれ一般市民の官憲に対する遠慮、気後れ、そして権力崇拝である。

58

日本人の視覚的盲点はゴミではななかろうか。全国に川舟に人を乗せて下る遊覧コースが何十とある。風景はちょっとしたもので水質もそう悪くない所もある。しかし、これら遊覧コースすべてに共通しているのは川底、川の水面、川岸の茂みにあるゴミだ。空缶、プラスチックやビニールのゴミだ。

74-75 cf.223

「不便だと、いろんなものを自分の知能と体力をふり絞って解決せざるを得ない。それは『快感』である」、「不便で不自由な暮らしは、緊張感があって退屈しない」と遠藤ケイはいう。

109

全文を読まれる場合はログインしてください


Up