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反社会学講座

書誌

authorパオロ・マッツァリーノ
publisherちくま文庫
year2007
price760+tax
isbn978-4-480-42356-6

目次

1感想
2抄録

履歴

editor唯野
2007.7.3読了
2015.8.17公開

元々はWebに掲載されていたものなので、今でも「スタンダード 反社会学講座」で全文を読むことができる。おもしろいだけでなくスコブル痛快なので「社会学ってこういう使い方をするものなのね !」「なのにこういう使われ方をされているのね !」という社会学というものを毒にも薬にもできる、その両面をよく知ることのできる本である。毒に使うか薬に使うか、その是非を問うのが社会学なのではない。世の中のたいていのものは、そのどちらにでも使うことができるのだということ??それを周知できるのが社会学の一側面なのだということである。特に社会学(など)で論証のために使われる統計のマジックというものは全人類が知っておくべきことである。「統計の数字だから疑わなくていい」わけではなく、むしろそれを含めてどこまで疑えるか??これこそが知性のひとつの尺度というべきだからだ。

# ちなみに筑摩書房も目の付け所がよいというか、
# 私がちくま文庫に期待するのもこういう本なので、
# ドシドシこの種のどこか斜に構えているけど
# おもしろい本を世に送り出してほしいものである

抄録

13/15/16 cf.22

-/-理系の学問ではこの段階の意見を仮説と呼びますが、社会学にかぎっては、仮説と結論は同義です。

社会学は非科学的な学問なのです。他の学問では「こじつけ」と非難される論説も、社会学では「社会学的想像力に富んでいる」と称揚されます。

それでも非難されることが少ないのは、社会学という学問がカバーする領域がめちゃくちゃ広いせいでもあります。-/-

領域が広すぎるため、だれも社会学の全体像を把握するものはいません。それに、膨大な量に及ぶ他人の研究を、いちいち検証することも不可能です。社会学者同士の結束(とりわけ日本人同士の)は非常に固いので、他人の研究はとりあえず全部肯定しとくのです。-/-

大変正しいし(我が国での)社会学の本質をよく突いていると思う。

14 cf.15/18

なお、データの一部分だけを抽出したり、意図的に資料を誤読したりするのは、社会学研究上での重要なテクニックですので、日々研鑽に励まねばなりません。-/-

手頃なデータが手に入らないときは、海外に目を向けるのも大切です。「アメリカでは……」「イギリスでは……」と具体的に引くことで、日本人の西洋コンプレックスを上手く利用しましょう。ただし、日本より劣る点には、目をつぶること。-/-

18

社会に問題がないと、社会学は存在意義を失います。ですから社会学者は自分で問題を捏造し、それを分析、処方箋まで書いてしまうのです。-/-

26

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