ホーム > 読んだ >

非国民 (全2冊)

書誌

author森巣博
publisher幻冬社文庫
yearH17
price600+tax
isbn4-344-40649-4

履歴

editor唯野
2006.5.26読了
2010.4.29公開

森巣博の警察もの小説。もちろんギャンブルも出てくるのであるが、今回はクスリも含む。『悪刑事』あたりと比べると、こちらの方がおもしろいが、今の日本の抱えている構造的欠陥を官僚組織、とりわけ警察機構に見出している著者の視点は鋭いと思う。また、娯楽小説でありながら、その種の批判がどんどん出てくるあたりも著者ならではというべきか。

主要登場人物

亮太ハーフウェイハウスの新入
バイク少女
ハーフウェイハウスの管理者
メグオーストラリアの大学生、日本に博士論文の研究で滞在している
芳賀平造巡査部長、以下3人は警察の同期
梅原竹志警部、芳賀の上司
山折哲巡査長、芳賀の同僚

抄録(上巻)

14 cf.173

「薬物依存」からの<改悛を志す者>たちが集う『ハーフウェイ・ハウス』という時空間での「希望」は、いつでも<明日>だった。

35

日本の司法制度とは、ただひたすら「お上」に対して反省していれば済むことになっている。

43 cf.45

「薬物依存」からの<改悛を志す者>たちの共同生活でありながら、薬物を摂取してはならない、とする最低の禁止すらここには存在していないのだ。

「これを<スリップ>って呼ぶんだ。駄目だ、駄目だ、絶対にしてはならない、って言われると、どうしてもその禁止されたことをしたくなるだろう ?」

55

「でもね、取調室で被疑者をいじめている刑事なんてのは、警察組織の中で上の部に属する真面目な連中だ。ひどい奴らだと、朝礼だけ顔出して、あとは一日中、パチンコ台と睨めっこしてる。-/-

57

「ヤクザの世界って、一般社会より厳しい管理社会だからね。三菱の社員や高級官僚程度では、とても勤まらない。ありゃ、四十歳を過ぎると、おそろしくラクになる制度なんだが、-/-

全文を読まれる場合はログインしてください


Up