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邪尼曼陀羅

書誌

author古川益三
publisher青林堂
year1987
price1200+tax
isbn4-7926-0169-X

目次

1感想
2抄録

履歴

editor唯野
?読了
2014.12.22公開
2015.1.21修正

古川益三という名前よりは「まんだらけ」の社長といった方が通りが早いであろう人の著作で、出版社からも分かるように極めてガロっぽい作品である。ただ、私としては相当以前に初めて読んだ際にも強く印象に残った本で、うまくはいえないのだが人間の煩悩というか禅をめぐる話が、割と淡々と、それでいて読み手にも考えさせる感じで描かれている。主人公となるのは竜禅寺という禅寺に邪尼という名で残ることになった少女であるが、寺の和尚や不江知といった僧侶たちも個性的でおもしろい。

「答えを出そうと思うけれども出せない」という禅問答的な感じがうまく表現されており、不可知さが単なる謎ではないというか、もっと広い問いになっている辺りはスケール感がある。浅薄な私の思うに、そういう辺りが禅的というふうに映るのだ。それゆえ、再販されても読み応えのある本だとは思うのだが、出版社がマイナーだと難しいのだろうか。まあ、逆に考えて商業的にメジャーどころが扱う(手に負える)内容なのかといえば、そうでもないのかもしれないが....

# もう年末なのですが、ちなみに今年知った漫画の中では『狼の口』がおもしろかったです。

抄録

168

p.168

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