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こらっ

書誌

author中島らも
publisher集英社文庫
year1994
price420
isbn8-748128-X

目次

1感想
2抄録

履歴

editor唯野
1995-1998読了
1999.9.19公開
2001.1.14修正

友人に薦められて読んだ中島らもの本のひとつ。世の中の理不尽なことを嫌な感じをさせずに、それでいて堅苦しくもなく書けるのは「さすがだな」と思う。まあ、読んだ時節柄か教育関係のところに付箋がよく貼ってあり、結果的に読書ノートもそれに偏りがちな内容となってはいるが、もちろん実際の本の内容はそればかりではないのでご安心を。結局のところ、今の日本ではこういう本の書ける人というのが少ないように私は思う。

抄録

44-50 「教育憲兵」を叱る

「自由」という言葉は決して美しくはなく、自由に生きると非常に不自由になる。しかし、自由と束縛の選択は本人が行うべき。しかし、学校では「看守」のための丸刈りや、「踏み絵」によって得られる協調性ばかりが幅を利かせている。また、丸刈りにおける性差別ということ。女の子にとってむごいものは男の子にとってもむごいのだということ。

58-64 非実用英語を叱る

何年も英語を習って話すことのできない日本人。抽象化された英語と英語をしゃべる能力のない英語教師とその再生産。日本人は物事の抽象化が好きだが、芸能においても奥義や秘伝の存在が合理的発展を阻んでいる。和楽器や家元の世界では西洋の音楽理論で覚えればよいのに、それを感覚だけで覚えさせようとしている。英語は音楽から覚えるとよい。

65-71 「幸せな家庭」を叱る

実生活とは「孤独」の別称なのだということ。しかし、その幻想を作っているのがマスコミで、それが「幸せな家庭」幻想を演出している。しかしながら、現実にそんな家族はどこにもなく、愛憎と老病死苦がつきまとう。マスコミはそのギャップから需要を喚起し、そこへの不満を増長・再生産させる。

92-98 ??変態いびり?≠?叱る

差別体験から得る多数論理と何がやさしさなのかということ。「やさしさ」の最低条件は「放っておく」であり、お互いの領域に「ちょっかい」や「おせっかい」をせず、求められたときに力を貸すというところにある。

99-105 似たものロッカーを叱る

つまらないポップス界。楽器機能の向上によりエフェクターが自在となり、それがかえって同じ音を生む原因となっている。しかもそれが簡単にできてしまうからつまらない。

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