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新版 小さな会社 儲けのルール
ランチェスター経営7つの成功戦略

書誌

author竹田陽一、栢野克己
publisherフォレスト出版
year2016
price1400+tax
isbn978-4-89451-720-2

目次

1感想
2抄録

履歴

editor唯野
2019.2.4読了
2019.3.6公開

自営業・零細企業のためのランチェスター経営について述べた本。同じ著者のシリーズ本がいくつかあるが、基本的には同じことが書かれているので、時間のない方は本書だけ読めばよいと思う。

ランチェスター経営は戦争におけるランチェスター法則を経営原理として応用したもの。要は「弱者の戦略」であり、強者が有利となる戦いはせず(大量生産品、何でも扱う、大都市 etc)、あらゆる面(商品、販売先、営業範囲 etc)において対象を絞り、そこでのナンバーワンを得ることで経営上の最も重要なもの、即ち粗利を得ることを目指す――ということを説いている。

内容は平易で事例も多く自営業・零細企業経営者にとって十分一読に値すると思う。新版では事例の差し替えをした旨が後書きで記されているが、実は私にはこれが非常に良かった。というのは、旧版において成功事例として紹介されたにもかかわらず、その後に倒産した会社があるという事実、これが非常に重みのある言葉となっているからである。また、著者自身も経営コンサルタントとしては成功したかもしれないが、離婚の経験を赤裸々に述べるなど、単純な成功本にはない深みが時を経た新版となることによって付加されている。

小さな会社はあくまでも大手ができないことに的を絞るべき、というのは全く正しい。本書ではそれをランチェスター法則に則って説明しているが、要は大手との差別化を図るという意味では同じことである。たいていのビジネス雑誌などは上場企業ばかりを相手にしており、小さな会社にとっては縁のない話題が多い。日本の企業のほとんどが小さい会社である以上、もっとこういう会社のための本があってもよいと思う。

抄録

4

これに対して、経営を構成する大事な要因をはっきりさせなかったり、かりに大事な要因をいくつか考えたとしてもそのウェイト付けをしなかったならば、ワケがわからないまま経営を進める結果になります。

これでは経営効率がひどく悪くなりますから、いくら努力してもうまくいかないのです。

ところが経営の中心部は形がなくてつかみどころがないので、経営を構成している要因をはっきりさせる作業がとても難しくなります。これが原因となって、独立する人、独立したばかりの人は、なにが一番大事であるか、ワケがわからなくなってしまうのです。

5-6

どんな会社もどんな産業も、お客がいなければ生存できないのです。

これは経営の大原則になります。

これらの事実から経営について考えるときは、お客を出発点にして考える「お客起点の経営発想」でなければならないことがわかります。

お客起点の経営発送で経営を構成する要因を考えると、次のようになります。

それは、どのような商品やサービスを、どこの地域の、だれに対して、どのような売り方をするか。一度取り引きしたお客をどうやって維持するか。

こうした仕事を実行するときに欠かせない従業員は何人採用し、各人の役割分担はどうするか。こうしたことを実行するときに必要な資金は、どこからいくら集めるか。

最後にこうした仕事を1日あたり、あるいは1年間に何時間するか、ということになります。

さらにこれらのウェイト付けをしなくてはなりません。

6

ところが人は何事も自己中心的に考えるばかりか、ことのほかお金にとらわれているので、お金、つまり会計が一番大事だと考えています。その証拠に独立に関する単行本や雑誌を読むと、公的資金の借り方や就業規則など、内部の記事が大半を占めています。

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