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サラリーマンの悩みのほとんどにはすでに学問的な「答え」が出ている

書誌

author西内 啓
publisherマイナビ新書
year2012
price830+tax
isbn978-4-8399-4193-2

目次

1感想
2抄録

履歴

editor唯野
2019.10.13読了
2019.10.30公開
2019.11.07修正

最新の社会科学の力を借りることで世間に多い世俗的な悩みの答えを得るというアプローチの本。書名勝ちかなという感じが強く、結論はそれほど突飛なものではない。例えば仕事のやりがいを求めるのであれば天職を見つけよ、など。そもそも、社会科学的な命題は確かに統計学やビッグデータなどの恩恵も大きくなってきていると思うが、前提条件に左右されることも多く、理系の世界でいう法則や定理にまで至らないのが普通である。本書では「学問的な答え」への流れがはっきりしているのは大変よかったが、それでも少し見方が違えば別の結論も導き出せてしまうのでは ? と思うと、個人的には微妙な感じの読後感であった。

とはいえ、自分自身の知見も疑いつつ、よりベターな選択を試みること自体に異論はないし、援用できるものは援用すべきである。少なくとも、本書の冒頭にもあるように、ビールを飲んで愚痴っているよりは、何であろうと行動した方がはるかに良い。そういう意味での背中のひと押しと考えれば、よいのではなかろうか。

抄録

3-4

そういったわけで、サラリーマンたちの悩みのほとんどは、「どう解決するか」といった具体的なソリューションにたどり着くよりも、ただ思いのたけを居酒屋で愚痴って、「色々たいへんだけど結局のところがむしゃらにがんばるしかないよね」といった結論になりがちです。

仲間とともに愚痴をビールで胃袋に流し込んで明日からもがんばろうと誓う、そんな人生も素敵なのですが、そろそろこの何度も繰り返した議論に終止符を打っても良いとは思いませんか ?

5

またこの数十年間の統計学とコンピューターの進歩は、現実を反映した様々なデータを収集し、それを分析するといった実証的な研究方法を社会科学の分野において可能にしました。-/-

-/-こうした方法論の発達によって社会科学は真の科学になり得ました。そしてこのような新しい科学は、すでにみなさんの悩みの多くに一定の正解を出しているのです。

6

「自分自身の頭で考えること」はとても素晴らしいことですが、残念なことに人間1人ひとりが自分の頭「だけ」で考えられることは大したものではありません。-/-

ですがこうした偉大な知性が産み出した正解を知ることができれば、新たな視点とクリアな視界を手に入れることができるはずです。-/-

19

-/-つまり、景気の変動などの影響もありますが、ほとんどの会社は、社員1人の「生み出されると期待される価値」すなわち生産性と、現在支払っている給料がおおよそ釣り合っているか、むしろちょっと損かもしれない、と思っているのです。だからこそ給料が上げられないし、わざわざそれより高い給料を出してよそから転職してくる人を雇い入れようともしていないのです。

22

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