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三文役者のニッポンひとり旅

書誌

author殿山泰司
publisherちくま文庫
year2000
price640+tax
isbn480-03551-6

目次

1感想
2抄録

履歴

editor唯野
2000.12.30読了
2001.1.3公開
2001.1.28修正

本書は本の中で親切にも書いてある通り、旧遊郭を訪れるという好色旅行記である。筑摩書房もこんな本まで文庫にするとはすごいというべきか何というべきか私にはうまい言葉が見つからないが、まあ話題が何であろうとおもしろいことに変わりがない以上、例によって殿山節を堪能するのが正しい読者としての姿であろう :-)

抄録

15

末摘花の中に<小便をすわってしろと女衒云ひ>というのがある。おかしいような悲しいようなバレ句だな。うろうろしている田舎丸出しの娘ッ子の姿が浮かぶ。だけど女の立小便てのはべつに珍しいことではない。京都あたりの民家には、台所につづいての外に、大きめの朝顔型の便器をよく見かけることがある。これは男が用を足してもかまわないけど、主なる目的は女の立小便用なのだ。台所仕事をしていちいち便所へ行くのはめんどうだもんな。-/-

22-23

なにしろ人間の乗る馬車の発達しなかったニッポンの道路だもんな。1970 年代をむかえても人力車やカゴが丁度いい道幅だ。交通事故で人間が死ぬのは当り前のこと。ニッポン人がビックリすることはねえ。外国人がビックリすればいいんだ。ニッポンが経済援助しようとかいってる東南アジアの国を歩いたことがあるけど、それらの国の道路がキチンとして美しいこと。援助してもらったらどうだいニッポンよ。

40

-/-<まわし>制度というのは、娼妓が一人で何人もの客をとり、そして順次にその床を廻ることである。一種の輪姦のようであるけど輪姦でないのはわかってくれるね。輪姦のことは<まわり取り>というんだと明治生まれの古老から教えられたことがある。-/-

49

「えッ小学校四年生、それで母親にビールを飲もうなんて請求するのか」

「するする、そんなこと当りまえろう」

このロウロウというのは土佐弁らしい。土佐女に酒飲みが多いというのはこれで十分うなずける。もっとも土佐国では客を呼んだら、あとで畳に酒がしみこんでるぐらいでないと、客を歓待したことにはならないというんだからな。酒が飲めないと土佐へ行ってもしようがないぜ。

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