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ドキュメント 東京のそうじ

書誌

author山根一眞
publisher講談社文庫
year1989
price400
isbn6-184593-4

目次

1感想
2抄録
3メモ

履歴

editor唯野
1998.10.29読了
1998.10.31公開
2000.3.24修正

大都市・東京が生み出すゴミの顛末を取材した力作。都市がその機能を快適で便利なものにしていく中で、ゴミはどう処理されていっているのか... 実は我々は普段、そんなことを考える機会はあまりない。それは、そういうゴミ処理のシステムそのものが意図的に我々の視界からは消えるようにできているからでもあるが、どんなに清潔で快適な都市であろうとも、そこに人間のいる限りゴミは出るし、必然的にそれは、そこに従事する人々を作り出している。ここではそれを新幹線,旅客機,糞尿,犬猫,浮浪者,競馬場でのそうじの場面として具体的に追っている。当然のことでありながら、私がこの本を読むことでいまさらながらに考えさせられたのは、大都市においては引き取り手のなくなったものは、生き物であろうとも排除される存在でしかないという事実であり、ゴミの出る場所ではそれを排除する努力が今日も行われているという事実である。例えば後者でいえば、新幹線や特急電車のわずかの待ち合い時間で前の乗客のゴミを片づけてしまうシステムとは何なのだろう??ということだ。また、ゴミの出る日に休みがないということは、それを処理する仕事にも休みはないということを意味している。姿を意識することはあまりなくとも、それが我々の生活の基本的な部分をを支えていることを考えたとき、本書は非常におもしろい視点に立った都市論になっていると思う。

抄録

27 ゴミが作るお伽の国

つまりはディズニーランドのこと。ディズニーランドについて書かれた本では必ずといってもよいほどに触れられているのが、その「そうじ」の徹底ぶりである。例えば、ディズニーランドでは、ゴミが15分以上にわたって存在することはない。なぜならば、ここでは15分おきにそうじが行われているからである。「ゴミのないところにゴミは捨てられない」という人間意識を利用して「お伽の国」は作られているというわけだ。

29 博多総合車両部が新幹線のそうじ場

熟練になるには10年かかる 考えてやっていたのでは駄目

31-36 そうじの風景

そうじは鍵で新幹線を移動禁止にしてから行う 安全性の確保

虫の死骸が前頭部にはこびりつく

お盆や正月が大変

修学旅行生のタバコや弁当の食べ残し

43 東京のそうじ部隊 その風景は45-49

つまりは、我々が電車の始発を待っている時の光景である

国鉄のストなどがあれば、仕事の帰りも遅くなる

客や当局にはこぼせない苦労の一方でいきいきした職場

61 人が動く限りゴミも出る そしてそうじはし続けなければならない

73-77 飛行機のそうじ風景

そうじは前に同じ座席に座っていた客のイメージを消す作業

一度、使ったものは二度使わない

自分が初めてこの座席に座るのだという演出

機内から出たものはゴミでも糞尿でも輸入品で通関手続を行う

ジャンボ機の洗浄は夜に行う 不規則な仕事

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