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食品の裏側
みんな大好きな食品添加物

書誌

author阿部 司
publisher東洋経済新報社
year2005
price1400+tax
isbn4-492-22266-9

目次

1感想
2抄録

履歴

editor唯野
2018.4.29読了
2018.5.11公開
2018.5.16修正
2018.5.19修正
2018.5.28修正

食品添加物を扱った本で、類書『スーパーの裏側』『外食の裏側を見抜く』などとまとめて読んだので、順々に読書ノートとしても紹介する。この本を読むと著者の指摘するように、現在の我々の食生活は添加物抜きでは成り立たない状況となっていること、その一方でその情報がきちんと消費者には伝えられていないこと、またそれらを踏まえて消費者も製造業者任せにするのではなく、自分からもアクションを起こさなければならないこと、などが述べられているが全くその通りだと思う。

もちろん有史以来初といわれるほど、現在の我々の食生活は豊かであり、その立役者としての添加物の意義も著者は元業界人として指摘している。何事もそうであるがメリットがあればデメリットもあるのは食品にもあてはまるということであって、便利さと引き換えに何を得て失っているか、そういうことを消費者が考えなければならないのは、食品に限ったことでもなく消費社会の全てにおいて通じることなのだろう。

抄録

3

ほとんどの人は、自分が食べている「食品」がどのようにつくられているか知りません。

普段コーヒーに入れているミルクが、水とサラダ油と添加物だけでできていることを知らない。サボテンに寄生する虫をすりつぶして染めた「健康飲料」を飲んでいるとは思いもしない。「身体のため」と買って食べているパックサラダが「殺菌剤」のプールで何度も何度も消毒されているのを知りようがない。いま食べたミートボールが、大量の添加物を使って再生された廃棄寸前のクズ肉だということなど想像もできない。

5

しかし、添加物の「害悪」と言うけれども、私たちは間違いなく添加物の「恩恵」も受けているのです。自分でつくれば2時間もかかるものが、加工食品を使えば5分でできる。スーパーやコンビニでは、いつでもどこでも簡単にそれほど高くない値段で食品が買える。本来ならすぐ腐ってしまうはずのものが、長持ちしておいしく食べられる。忙しいときや面倒臭いときは、加工食品を使えば楽に簡単に食事が用意できる。

そんな「安さ」「手軽さ」「便利さ」――それは食品添加物があってこそのものです。

そういう添加物の「光」の部分を享受しながら、「影」の部分だけを責めても意味がありません。それに、これほど添加物があらゆる食品に使われている現在、それをまったくとらないのは現実問題としても不可能です。

6 cf.49/242

私が主張したいのは、「添加物の情報公開」ということです。

19-20

しかし、はじめて食品の加工現場を見たときの驚愕は、そんなものではありませんでした。添加物の「効き目」――それはそれはすごいものでした。

暗い土色の原料タラコ。それが添加物の液に一晩漬けるだけで、赤ちゃんの肌のようなプリプリのタラコに変身するのです。

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