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乳の海

書誌

author藤原新也
publisher朝日学芸文庫
year1995
price960
isbn2-264089-8

目次

1感想
2抄録

履歴

editor唯野
1995-1998読了
1999.9.14公開
1999.10.30修正

唐突にアイアン・メイデン(バンドの方ではなく元の意味)との出会いから始まる、この本は「退行が美学となっていく」という視点に立って80年代の日本を考察した内容となっている。見方によっては虚無主義的な聞き飽きた世紀末論ともいえるのかもしれない。しかしながら、ある種の「明るさ」が世を覆い尽くし一方的に喧伝されたあの時代をそう捉えることは、あながち間違いでもないように思う。

抄録

22-23

身体感覚を失い、現実認知不能に陥る。
その精神的分裂はマリアが授けたというより、彼が選び取ったものだ。
その分裂は、なぜか精神の暗部や陰影の一切を表現しようとしない。
-/-
そして、彼は、彼方に幻の明るい彼岸のみを見る。
彼は刺ある現実の一切を、彼の皮膚の外に締め出すのだ。
-/-
……そしてやがて幼児退行が彼を襲った。-/-

26

何ら隠しても秘してもいない秘湯。

59

いい大人が発するママ、パパという言葉。

77

外からの抑圧から自分を守るための自閉と、全てが満たされて自発性がなくなり傍観者的になる自閉と。

78

過度の潔癖の要求と所有意識の現れの関係。

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