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追悼 ! 噂の眞相
噂の眞相 休刊記念別冊

書誌

author噂の眞相
publisher噂の眞相
year2004
price1,000
isbnT1101808041000-Y

目次

1感想

履歴

editor唯野
2004 spring読了
2004.11.30公開
2004.12.1修正

かの『噂の眞相』もとうとう休刊ということで買った記念号。私自身が実際にこの雑誌を買って読んだというのは数えるほどしかないが、反権力を前面に押し出したユニークな存在として応援はしていた。この雑誌の裏表紙の顔でありスポンサーだったビレッジセンターのソフトウェアを割と買っていた理由のひとつとして「噂の眞相のスポンサーだから」というのがあったのは事実である。

この雑誌を評して「平成の滑稽新聞」という指摘は正しいと思う。また、同時にこの時期での休刊を惜しむ声が大きいのも素直にうなずける。とはいえ、既に休刊した事実を前提にした議論とはなるが、考えてみると、それはそれで納得できないこともない。

その理由はやはりインターネットの普及と 2ch の存在である。単純に有象無象の「噂」を誌面という数の制約もなく、容易に、かつ不特定多数へ向けて発信し、それを好き勝手に解釈する??これは雑誌としての『噂の眞相』では不可能のものであり、『噂の眞相』(もっといえば「雑誌」というメディア)のひとつの限界を示したといっていいように思う。

むろん、2ch についていえば『噂の眞相』同様、名誉毀損を始めとする訴訟も少なくないが、某有名企業のように訴訟ネタが逆に 2ch 内部での祭を呼び内部の不正がリークされるなどに至っては、その展開の速さと参加者のリアルタイムでの共有感を含め「雑誌」では無理というほかない。

だから、そういう「限界」を見越した上での休刊、ネットへの移行ということなのであれば、岡留編集長の炯眼を認めるしかないが、ただ一方で、だからといって 2ch が「噂」を扱うメディアとして全ての面に優れているわけでもない。

やはり、「噂」の実証性を検証し、組織的に真偽を追求し、結果を公表する。そういう組織力を要する「噂の出た後」という意味では、雑誌のようなメディアの方が力を発揮できると思う。というのも噂が噂のままで終わる可能性も高いネットの情報に、出所を含めた実際の意味を付与するのは、このようなマスメディアの存在だと思うからだ。

そのため、この雑誌は「休刊」するよりは、2ch のようなインターネット上のネタも検証する、要は情報ソースのひとつとしてインターネットを前面に押し出した雑誌として「リニューアル」すればおもしろかったのではないかと思う。

むろん、ここでいうそれは、既にネット上にも存在している単なるアングラニュースサイトでもなければ、それを茶化すだけのサイトとも違う。何より敵が何者であろうとも追求するというこの雑誌のスタンスで違う。そして、この雑誌の生命線がそのスタンスにあったのも周知の通りだ。あらゆるタブーを物ともしないこの雑誌の姿勢は、うまく使えば何でもありのインターネットにおいてこそより相乗される??と私は思ったのだが。

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