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夢の博物誌 (全2冊)

書誌

author山田章博
publisher日本エディターズ
year2001
price各\800+tax
isbn930787-25-4(a巻)

目次

1感想

履歴

editor唯野
2001.winter読了
2002.2.4公開
2002.2.4修正

カバー著者の雑多な短篇を集めた本。全 2 冊だが巻数が a,b などという辺り、音楽 CD みたいな感じである。とはいえ、この本も実際には全集版という位置付けであり、過去の作品を再構成したものだ。内容は文字通り百花繚乱というか内容的にもそして絵柄的にも全く異なるお話が仲良く収められている。そういう意味では著者の才能の幅広さというか多彩ぶりを知る上において、至極、便利なものとなっている。それゆえ変幻自在な著者の一面には、必ずや個々の読者の気に入る一面があるだろうと思うし、それにとどまらない多様さが更なる魅力を生むわけである。

ちなみに、個人的にお気に入りなのは、a 巻ではヒトラーの見る夢を扱う「緑」、人の探究心を蜜とする蝶を描く「胡蝶探記」、「「そんな所あるもんか」って言うたびに(その人だけの空想世界の:唯野注)国はひとつずつ消えちまうんだ」という言葉で締めくくる「地下鉄(メトロ)で海へ」、著者らしいユーモアの効いた「中国魔術と魚妖公主」。b 巻では、夜雀とのひとときを描いた「夜雀」、表題の名の美女を綴る「花尾」、おしまいの「雑想」にある月人の冷やかし絵(ちゃんと著者自身による「すまん。時どき自分の描いたものを自分で茶化したくなる」という断り書き付き !)などなど。しかし「何だ、書き出してみたらほとんどじゃないか」というのが正直なところである。これでは抜き出した意味があまりないな。

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